遺書には、ただただ謝罪の言葉だけが綴られていた。 いじめの証拠となるものも、何も出なかった。 工藤の父親が世間体を気にし、事故死として処理した。 工藤が抱えていた思いは誰にも知られることなく、灰となった。 そのことに安堵している自分を殺してしまいたいほど憎らしく、そして愛しいと松本は思う。 この頃から……いや、もっと前から、少しずつ狂っていたのだ。 自分は与えられた仕事をただこなしていればいいんだ、と松本は目の前に山積みになった書類に向かっていた。