無事に入学式を終え、生徒や保護者、担任教師は各教室へと向かった。
1年1組の生徒たちも全員が教室に戻り席に着いた。
それを確認した松本は、高鳴る鼓動を落ち着かせ教壇の前に足を伸ばす。
「えっと……改めて、みなさんご入学おめでとうございます。」
微かに震える声で、数日前から考えていた挨拶を始める。
「1年1組担任の松本由紀です。
高校3年間、同じクラスの仲間としてみなさんと楽しく過ごしていきたいと思っています。」
そう話す松本の表情は、上野が初日に見せた希望に満ちた瞳に似ていた。
いや、それ以上の輝きを放っていた。



