絶対に負けた…。

九条くんが頭良いなんて、とんでもなくムカつくけど!

この勝負はしないでほしい。

だってあたし、蒼空くんから離れたくない…。


「…あたし、蒼空くんのとこに行く」


『萌絵、待って!』という美咲の声も聞かずに、あたしは走って教室から出た。

…とは言っても。