ice rain ~冷めた恋~




家に帰ってすぐ、風呂に入った


部屋に戻って来ると
ソファーにナオが座っている


考え事をしてるのか
俺がいるのに気付かない



「おい」

「‥‥‥あ、お疲れ」

「どうした?」


俺がそう聞いても
平気と言って何も話そうとしない


そう言えば

ナオの事、何も知らないな‥‥


名字も知らないし

そもそも、ナオが本名なのかも知らない



ナオは俺の事を
どこまで知っているんだろう?



「携帯、光ってるよ」

「ん‥あぁ」



携帯を開いて確認すると

学から着信が来ていた


いいや‥また明日かけ直そう


「いいの?」

「ん、学だし」

「‥‥そう」