プルルルル…プルルルル…
長いコールのあとに、ガチャと聞こえる。
やば。柄にもなく緊張してきたんだけど!
『…ふぁ……はい』
聞こえて来たのは寝起きのような湊都の声。
「…あ、ごめん。起こしちゃった?」
私は罪悪感でいっぱいになる。
そして、急にハイテンションになる湊都。
『綺夜!?起きたの!?』
「うん?…どうしたの?そんな驚いて…」
明らかに上ずった声で話す湊都。
『あ、いやいや!…具合はどう?』
「具合?…湊都のおかげでよくなったよ。…ありがとね?」
まだ体はだるいけど、きっと薬飲めばすぐ治るし。
余計な心配させたくない ってゆー私のエゴ。
それに、お礼も言えたし…。

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