「じゃあ、一回ちゃんと寝ようか?大分熱あるみたいだから。」
湊都は手をおでこに当てて言う。
「…うん。」
そろそろ限界が来てたし。
「じゃあ、おやすみ。何かあったら言ってね」
と、湊都が部屋を出て行こうとしたんだけど。
「湊都…待って?」
「ん?なに?」
一旦部屋のドアまで行きかけて戻ってきてくれた。
「お願いがあるんだけど…」
「うん♪」
言おうかどうか迷ってたんだけど、にこっと笑ってくれた湊都を見て…
「手、繋いでてくれる…?」
思いきって、言ってみた。
なのに湊都はぽかんとしちゃって。
「嫌ならいいの…ごめん。
おやすみなさい…」
私が反対側を向くと、慌てて湊都が
「い、嫌じゃないよ!?ほら、はい!」
とぎゅっと手を握ってくれた。
その手の温かさが私をすごく安心させてくれて。
「湊都、だいすき…」
そこで私の意識は途切れた。

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