「突き離したくせに結局送ってもらって、あげくこんなとこまで来させちゃって…。風邪移したくないのに」
情けない私は最後まであなたに甘えてしまって。
「湊都…。いっぱい傷つけてごめんね?私は湊都みたいに優しくなくて…。弱くて…ごめんね。」
これが、ごめんねの理由。
全部ありがとうって言いたかったのに。
そのときふいに、湊都の影が、私を覆って。
「湊都…?…―ん」
湊都の冷たい唇が熱い私の唇に触れて…
これ……キ…ス?
「っ…み…なとっ―だめっ…か…ぜがっ…」
移っちゃう……。
「―…はぁ…はぁ」
やっと湊都が解放してくれたときには、私は只でさえ熱が上がっていたから、くたくたになっていた。

![Rainbow Love Story [短編集]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.778/img/book/genre1.png)