本当はありがとうっていいたかった。
私を待っててくれたこと、すごく嬉しかった。
握ってくれてた手のひらが、温かかった。
でも、それと比例するように大きくなる不安と恐怖。
いつか無くなるくらいなら、自分で全て破壊してやるって。
そう思ってたのは私なんだよ?
なのにどうして苦しいの?
どうしてこんなにも後悔してるの?
どうして追いかけて来ないのが切ないの?
もう寒気がひどい。
視界はぼやけてて、呼吸も荒くなってきた。
苦しくて死にそう。
それでも歩き続ける私。
これは自分への罰な気がしたから。
「はぁ…は…」
もう…だめ。
一回休もう…

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