拓は一晩中でも真琴の顔を見ていたかった

朝がくるまで一秒でも長く…


しかし睡魔には勝てず

二人はそのままソファーで寝てしまった


母が突然帰宅する事もなく

二人はそのまま朝を迎えるはずだった


1時間ほど経った時

真琴が大きく寝返りをうった


その瞬間拓の体が床に転がり落ちた


“ドスンッ”


「いってぇ~!」

拓は頭を打った痛みで目が覚めた


その声で真琴も起き上がる…



「あれっ!?私……」


酔ってそのまま眠ってしまった事を

まだ解っていないようだった


ようやく我に返った真琴と拓は

顔を見合わせ笑った


「俺が風呂出たらもう寝てんやもん…

参ったわぁ~!」


「ごめ~ん!

・・・・・今からでもいい?」

真琴は恥ずかしくて俯いた


拓の顔が輝いた


「俺はいつでも準備OKやから!

上行く?」


そう言って二人は拓の部屋に向かった