わたしは仁お兄ちゃんが差し出した手紙を受け取って直ぐに封を切った。
片言の丁寧な日本語の文字がびっしりと並んでいた。
子供と落ち着いた暮らしができてて、元気にやってること。
日本を出たときもいろいろお世話になった感謝の言葉が書かれてあった。
そして、手紙が着く頃にはわたしが元気な赤ちゃんを産んだ頃だろうと。
そう書かれてあった。
「元気でいますか?
わたしは元気です。生まれた男の子も元気です」
そう返事を出そう。
わたしは桐花さん桃花さんからの手紙をそっとしまった。
ふたりは元気でやってる。
今の暮らしが彼女たちを幸せにする。
誰にも後ろ指差されない暮らしをしてる。
それだけでわたしは満足だった。
ふたりの穏やかな幸せが続くようにと祈る。



