「…わたしの」 順子さんからボロボロ涙がこぼれ落ちた。 元付き合ってた男に、赤ちゃんを拐われて始末されそうになった順子さんのことを思うと、腸わたが煮えくり返るような思いが込み上げてくる。 「あの女が悪いんだよっ!さっさと始末しねぇから、俺がやる羽目になるんだ。俺は悪くないっ!みんなあの女がっ」 バシッ わたし…ごめんなさい。 口を出すことは許されないかもしれないけど、これだけは言わせて。 「あなた、最低だわ」