ええっ?うっそお~? 奏さんの家はすごかった。 敷地に入るには監視カメラの前をくぐり抜けなくちゃいけなくて。 車止めには外車がズラリ。 玄関はものすごく広くて。 一階には奏さんの信頼してる若いひとたちが常に屋敷を守っていて、二階へ上がるとテレビで見たセレブが過ごすような豪華な部屋が…… そんなすごいお屋敷に今わたしは暮らしている。 「りお、腕や指はまだ痛むか?」 ううん。 首を横に振る。 もう痛まないし大丈夫。