目の前に座っている先生の優しげな表情が、視界が滲んできて見えなくなる。

手渡された三枚の写真。

わたしのお腹の中にいる奏さんの赤ちゃんの写真。

まだ数センチの小さな小さな赤ちゃんだけど手足もちゃんと動いてて。



ぽたり。

溢れてきた涙が頬を流れて膝に落ちた。



「わたしと一緒に頑張ってお腹の赤ちゃんを幸せにしてあげましょうね」


先生はわたしの肩をそっと抱いてくれた。


ちいさな命が形となって三枚の写真の中に写ってる。



「先生…よろしくお願いします…」



涙を拭いながら顔を上げると先生は小さく頷いた。