「……奏さんは、大丈夫なの?」

龍神会と全面戦争をするってことは、奏さんや榊さんみんながいつだって狙われるってことだから。

「若は慣れているんです。龍神会に限らず大神を潰そうと狙っている輩は多いですからね」

「りお、奏は俺たちが守るから大丈夫だ。それよりも、おまえが捕らえられて若にダメージを与える方が怖いからな」

わたしが捕らえられると奏さんのダメージになる?


「りおさんは若のアキレス腱ですからね」


榊さんはハンドルを右に切り、学校の正面に車をつけた。


「りおさんは、くれぐれもひとりにはならないように。夕方の4時にはお迎えにあがります」


わたしのことより奏さんが危ないんでしょう?
そこまで鈍いわたしじゃないよ?


「榊さんお願いがあるの。わたしのことはいいから奏さんを守って」