今ある状況がよくわからないわたしでも、奏さんの周りが緊迫してることがわかる。

奏さんが危ないんだよね?

大神物産をふたりの兄が支えて、その裏の大神組の奏さんが支えて、危ない役目を奏さんがひとりで引き受けて。

前にわたしに降りかかった抗争事件のように、いつかは銃弾に倒れてしまうかもしれない。

たくさんの犠牲の上に成り立つ大神物産。
その大神物産を支えるために、奏さんは自分の命をかけて裏の社会を仕切ってる。

大神物産を脅かすものがあれば、自分の命を投げ出して守る。

たとえ、それがなんであったとしても―――。