無口でクールな転校生。

キーンコーンカーンコーン…



「気をつけ、礼!」


「「ありがとーございましたぁ!!」」



みんながバタバタと帰っていく。



家に帰る人や部活に行く人、先生に呼ばれて職員室に行く人…様々だ。




俺は日直だったから黒板を消していた。



すると誰かが後ろからもう1つの黒板消しを取って、黒板を消しはじめた。



「え…」



見ると、それは笹本さんだった。



驚きで声も出なかった。



なんで…?



いつもは早く帰るのに。



辺りを見回すと、教室には俺達以外誰もいなかった。