「水菜ぁ。
お前も恋する歳になったんだなぁ」
水菜とたまって話していた男の一人が入ってきた。
「勝真・・・」
勝真と言う男は、高校生位だろう。
金髪で岡東高の制服だ。
「悠ちゃん、水菜をよろしく。
面倒みてやってね。」
「はい・・。」
そう言うと手をふりながらどこかへ行ってしまった。
「ちょっ・・
これから獅子団の奴らが来るのに・・・」
獅子団?
それってまさか・・
「水菜、獅子団って?
もしかして隣町から幅をひろげいってる、あの?」
「そうだよ。
だから、おばさんと帰ってて?」
獅子団と戦うなんて、水菜の年じゃむりだ。
全国を支配してもおかしくないほどの力を持ってる。
「そんな不安そうな顔・・すんな」
そう言うと、水菜は顔を近づけてきて・・・
唇に何か触れた。
「!?」
声にならない声をあげている私に水菜はふっと笑い
「どうした?ちょーマヌケ面。」
「分からないよ!
どうしてあんなことすんの!
兄弟じゃない!」
水菜はちょっと不機嫌そうな顔をして、
「親父は別にいいっていってたぞ?」
「そーゆー問題じゃないの!」
「悠、そろそろ帰りましょ。
水菜君たち邪魔になるといけないから・・」
途中でお母さんが入ってきた。
「うん。じゃあ帰るね。
ばいばい、水菜。」
「あっ、ちょっと待って。
俺んち行ってって?
まだ話したいから。」
「分かっ・・」
言い終わる前に水菜から口をふさがれる。

