じりりりりりりィィィィ

目覚まし時計が部屋中に鳴り響く。
眩しい光が私を照らす。

「んー・・」

時計を見ると6時半。
起きなきゃ。

私は重いからだを起こし、着替えてリビングに向かう。

「おはよう、悠。」

「お母さん・・ぉはよ」

大あくびをしてから、朝食があるテーブルの前に座る。
お母さんはコップに牛乳をつぎ、
遠慮がちに椅子に座り、話し出した。

「ねぇ悠。ちょっと話があるんだけど」

照れたように言う母。
私はどうでもよさそうに聞いていた。

「お母さんね・・
結婚するの。」

ああ、やっぱりそうか。
お母さんが夜中出かけているのは知っていたし、
ちょっと受信音が違うメールや電話がひんぱんに来ていた。

「相手の人は、木下さんって言うんだけどちょっと不良でね・・・
子供もいるわ。
悠と同い年の男の子と高1の女の子。
どっちも悪いらしいけど・・
それで・・・」

言葉につまったお母さん。この空気がなんか嫌だったから、
私はちょっと咳払いをして

「それで?
式はいつ?」

「お互いあいさつとかあるから、再来週位よ」

笑って言ってきた。