俺から連絡が来るのをひたすら待つだけ。
社内でも俺には仕事の用事以外口を聞く事もない。
本当に都合のいいオンナだった。文句も言わない、嫉妬もしない。
口が裂けても、「次はいつ会える?」なんて聞くこともない。俺の話しは適度に相槌を打ちながら、笑顔で聞いてくれた。
美人とはとうていいい難い絵梨子だが、なんだかたまに会って一緒に過ごしていくうちに、愛美には感じることのない、安心感を覚えていた。
絵梨子は絶対に俺を裏切らない。俺だけを愛してくれると根拠のない自信があった。
絵梨子が隣にいるのも心地がよくなっていた。


