「ありがとう。真白ちゃんも浴衣じゃないんだ…」
「あ、はい」
「残念…。絶対可愛いのに」
「えっ」
なっちゃんはあたしをじっと見つめる。
「明日も来るなら浴衣できてよ」
「あたし浴衣持ってなくて…」
そういうとなっちゃんは本当に残念そうに肩を落とす。
「それに、あたしなんかが来ても別に…」
「「「そんなこと絶対ない!!!」」」
「え?!」
三人の先輩の声が綺麗にハモった瞬間だった。
葵先輩の口角がどんどん上がっていく。
何か面白いことを見つけたような顔に変化していくのが手にとるようにわかってしまった。
なっちゃんに、ゆかり先輩の顔は逆に驚きにかわる。
その異様な空気に彩夏が振り返る。
「来た!」
って、小さい声で言った彩夏。
「は?」
優香子も振り向く。
そして優香子も怪しい 楽しそうな声で「本当だ」って言った。
「さっきから何言ってんの?」
あたしは皆につられて振り向きながら口を動かした。
「誰かい「浴衣、見たかったな」
あたしの声に被りながら頭に乗せられた手。
(この声と手は…っ)
頭を大きく振って、その手を振り切りあたしは勢いよく後ろを向いた。
「でも私服も可愛いね」
「だから冷やかしならいりませんっ!!」

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