「何?」
諒太以外の視線も刺さって……、
(話しにくいなぁ…)
思わず目を逸らす。
「し、将ちゃんが…」
あたしは指で示した。
諒太はそれを目で追った。
「兄ちゃんが?」
もう喋ることができなくて、
あたしはただただ首を頷かせた。
「どこ?」
「こっち」
小さい声で踵をかえしながら言った。
「諒太」
将ちゃんが諒太に向かって手を挙げた。
「母さんがな、――――」
一段落を終えたあたしは一息ついた。
ペコリと将ちゃんたちに頭を下げて、あたしはまた踵をかえした。
だけど、そんなあたしの腕を将ちゃんが掴んだ。
「待て」
「ひゃ…っ」
将ちゃんの王子様スマイルがまたもやあたしを襲う。
「将ちゃ……っ」
「真白ちゃん」
「…………っ」
よく見ると、目元が少し諒太と似ている。
だからか、すごいドキドキしてしまった。
「母さんが、真白ちゃんにって…」
将ちゃんがそう言って鞄から綺麗にラッピングされたものをさし出した。
「智春さん?」
あたしはそれを受け取った。
「大事に使えよ」
将ちゃんは微笑んで頭を優しく叩いた。

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