ちぐはぐ遠距離恋愛




「彼女ちょっと借りるからー」

「そっちには返さねーかもしれないけどなっ!ハハッ」

『おい調子乗ってん「やめろよっ!」


あたしの体に手が触れる。

二人に押さえつけられているから、思うように体が動かない。


『何してんだよ…「この声聞こえる?」


携帯をあたしに近づける。


「やっ……」


その気持ち悪い手があたしの胸の膨らみに届いたときに、変な声が出て体が硬直した。

あの時を思い出して、自然に涙が浮かぶ。


『お前ら…』

「じゃ、楽しませてもらいますわ」


そう言って男は、あたしの潤んで霞む視界の中で通話を切った。

(諒太………っ)

今あたしの中には不安しか存在していないから、何もできない。

この不安が消えれば……

(こんなやつら、すぐに蹴散らせるのに…!)

男の手が、あたしをベンチに押し倒して…三人全員が覆いかぶさったときだった。






「見つけた……っ」






(諒太………っ)



あたしの中の不安が消え去った。



「それ以上やると、お前らが危「……れろ」



あたしの体に力が戻っていく。

足にそれを込めて、上に被さるやつを蹴り飛ばした。



「離れろって言ってんだよ!!!」

「グアァアッ!」


男はベンチから転げ落ちた。

他の二人があたしから離れていき、自分自身も体を起こす。


「言わんこっちゃねぇ」


と諒太が呟く。


「お前ら…いい加減にしろよ…」


その後、あたしの周りにすぐ三人の男が転がったのは言うまでもない。

むろん、あたしは無傷だ。