ちぐはぐ遠距離恋愛




そして6時。外は真っ暗だ。


「そろそろじゃない?」

「そうだな」


智春さんと将ちゃんが時計を見たからあたしはダウンジャケットを羽織る。

携帯と財布を持って、二人でリビングに出たとき……


「あれ、どこ行くの?」


階段から諒太と凌が下りてきてあたしたちを呼び止めた。

凌の質問に二人で振り向く。


「ちょっと外出てくる」


あたしの言葉に、今度は諒太が「外?」と繰り返した。


「あぁ、イルミネーション見てくるわ」

「へぇー。あ、駅前の?」


将ちゃんと凌の会話が始まる横で、あたしたちはそっぽを向き合った。

言うことなんて何もないし、言われることもない。

これは当たり前のことだと、言い聞かせていたときだった。


「二人で行くの?」

「えっ?」


諒太があたしたちを視界に映して尋ねる。


「う、うん…」


その言葉を聞いた諒太は急に上に上がって行った。

あたしはその姿を首を傾げて見て、凌はリビングに入った。

将ちゃんがなぜかクスリと笑みを浮かべて、履いたばかりの靴を脱いでしまった。


「し、将ちゃん?どうしたの?」

「たぶん、俺とは行かなくなるよ」

「はっ?」


ドタドタっ……!!

もう一度振り向いて、階段を見ると諒太がジャンパーを着て下りてきてた。


「村野もどっか行くの?」

「俺も行く」

「どこに?」

「イルミネーション、見るんだろ?」


そう言うと、将ちゃんと入れ代わるように靴を履きはじめた。


「行っておいで真白ちゃん」

「え、でも…「俺は寒いのやだから家にいるよ。行ってらっしゃい」


そう行ってリビングに入って行ってしまった。

玄関に残ったあたしたちだが、諒太は扉を開ける。

それを見て慌ててあたしも靴を履き、外に出た。