ちぐはぐ遠距離恋愛




あたしは確かに父さんとは繋がっていたい。
あの人に二年以上会えないなんて、もうこれ以上経験したくない。
できれば毎日会いたい。でもそれは、贅沢すぎることだから…。

だからあたしは、父さんに適当な頻度で会えるなら今のままで構わない。


「これから一週間に一回は必ず会えることになった」

「………」

「こればっかりは、母さんに何言われようと変わんないから」


それに、


今まで育ててくれたのは紛れもなく母さんだ。

あたしは、この人の愛で育った。

それは今でも変わらない事実であって、これから先にも必要だと思う。



「あたしは母さんと一緒がいい」



父さんだけの子供じゃない。
もちろんあたしには父さんだけが親ではない。

あたしは母さんの子供でもあり、あたしの母さんは夕南だ。


これからも母さんと一緒に生活して、それプラス父さんと一週間に一回会える。

今までのあたしにとって考えると、どれだけ幸せなことなんだろう。

二人の愛がもらえるなら満足だから、あたしはこれでいいんだ。


「あたしには母さんも必要な存在なんだよ」


こんなこと伝えたことがない。

それに、“ずっと父さんに会いたいと思っていた”と知れば母さんが考えることは一つ。

『真白は、宣翔と居たい』

そこに母さんが存在していない可能性は充分にある。

(でも、それは違うよ)


「これからも、よろしくね」


家に入る直前、微笑んで伝えた。
その後はすぐに自室に入る。

なんだか恥ずかしかったから。


「あれ、母さんどうしたの…っ?!」


凌の慌てた声が聞こえた。

それに続いて「大丈夫だよ」と鼻にかかった感じで母さんが言っている。

(泣いたのか…)


そう分かると、少し後ろめたい気持ちもあったが嬉しかった。