ちぐはぐ遠距離恋愛




言いたいこと我慢して、このままズルズル引き延ばす?

それとも、
例え苦しいことになっても自分の気持ちをさらけ出す?


答えは、決まった。



「楽しいわけ、ないじゃない…」

『なんで?』

「それは、………から」


喉が押し潰されたようにキツい。

それでもあたしは必死に押し出した。


「諒太が、いないからだよっ…!!」


気づけば声を張り上げて、ベッドの枕を投げつけていた。

こんなに隣にいないとダメだなんて、わかんなかった。

あたしにはもう、諒太しかいないんだよ。


そう言いたくて、今まで学習してきた分の言葉を探りまくる。


「諒太ぁ……」


立っているのが疲れて、あたしはヘナヘナと力無く座り込む。


『海来、あのさ……今日俺が電話したのは、話があるからだ』

「っ……」


時計の針が、動き出した。

タイムリミットまで後どれくらいなのだろうか。

何も言えないまま、あたしは黙り込む。


『やっぱり…会えないのは辛いよな…』

「…そうだよね…」

『距離が、開きすぎたと思ってる』

「…うん」

『それに、自由になれないよな』


言葉の意味は分からなかった。


「自由って、何のこと?」


もう、震えた声を隠しきれてはいなかった。