今までとは明らかに違う近さで、声が聞こえた。
慌てて視線を前に戻す。
「い、いつのまに…っ?」
あろうことか、その子はあたしのすぐ前にいた。
身長は、あたしの胸くらい。
きっと、150cmもないんだろう。
「もういっぺん言ってみろよ。ちゃんと足元見てな」
三年生は緑、
二年生は赤、
一年生は黄。
この学校では、上履きの色が学年ごとにそう指定されている。。
あたしももちろん赤。
恐る恐る、下を見た。
「同い年っ?」
見えたのは、鮮やかな赤だった。
「そう、同い年」
「嘘…っ」
思わず口を押さえる。
「小さくて悪かったなぁおい」
「あ、ごめんなさい…」
あたしは深々と頭を下げた。
同学年の女子のみなさんは休み時間に会いに来てくれた。
それを全員だと思っていたんだけど……
まさか、同い年だなんて―――
「謝る気あんならさ、最初からそうすりゃ良いんだよ」
「……っ」
「見た目で判断するな」
大野さんの言うとおりだ。
あたしはどうしても見た目重視になってしまう。
もちろん、中身は大事だ。
性格が良い人は、素敵だと思う。
だけど、やっぱりどうしても外見に目が言ってしまう。
第一印象をとことん信じてしまうあたし。
何も言えなかった。

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