「真白……っ!!」
彩夏と優香子があたしを見つけて駆け寄る。
「外みちゃ……見たの?」
彩夏はあたしに外を見るなと注意をしに来たみたい……。
地べたにペタリと座り込むあたし。
「真白、あれはね……っ」
「あや…っか……っ」
涙が止まらない。
「転校生なんだって」
優香子がもう誰もいなくなった外を眺めながら言う。
(転校生……?)
そんな子がどうしてまた村野のこと知ってるの?
あたしの頭の中では、複雑に絡み合う糸。
もっと冷静になれば、誰でも直ぐに思いつけるはずだった。
そうすれば、
そうすればみんなに、迷惑かけずにすんだのに――――
真実から逃げてばっかり。
本当にあたしは、
小心者………………

![100日愛 [短]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.787/img/book/genre1.png)