変な因縁つけられて、
ただでさえ昨日のことで精神不安定なのに。
父さんに追いつかなきゃならない、大っ切な時なのに!
「こっちはお前なんかの我が儘には付き合ってらんねーんだよ」
扇風機の風が心なしか冷たく感じる。
空が青いのが、何だか気にくわない。
ムカつく、ムカつく、ムカつく――――!
「言いたいことあんなら口で言いなさいよ口で!勝手に殴られたり嵌められたりしたってお前の気持ちなんか伝わってこねーんだよ?!
おい、お前の口は何のためについてんだよ…あ?」
「大野………」
「もはや不良と化している」
「俺達はこんなやつと一緒にいたのか…」
男子の声が耳に入るたんびにイライラ度が上昇する。
口をしっかり閉じて動かそうとしない遥菜。
「そうやって都合のいいときだけ自分を庇って……あんたそれでも中学二年生?幼稚園児とやってること変わんないじゃん。
悪いけど、同い年になんて見えないよ?」
あたしの言葉が教室をもっとしーんとさせる。
「ほら、何とか言ってみろよ。もうそろそろ我慢の限界なんだけどなぁ〜?」
指の関節をポキポキならし始めるあたしに遥菜がハッと顔を上げた。
「だ、だって!真白は諒太の彼女じゃないじゃない!!なのに何で手ぇ繋いでんの?」
あー、独占欲強すぎるわ………。

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