ちぐはぐ遠距離恋愛




「こんにちは」

「「あ、こんにちは」」


女の子たちはお辞儀までしてくれた。


「あー、三段の大野真白です。中二で、空手歴は…十四だから……あ、十一年です」

「さ、三段?!」

「十一年?!」

「中二で……っ?」


驚きの声が上がる。

何だか信じてないみたいだったからあたしは帯を見せながら頷いた。



「よろしくね?」



笑いかけながら言うと皆「はい!」と元気よく返事をしてくれた。

(今回もいい子が入ってくれたんだなぁ)

と、つくづく思い返す。

この道場にいる子は皆いい子だ。
性格が悪い子なんていないと思う。


「あたし、橘 由岐[たちばな ゆき]です!小五です!真白先輩、って呼んでいいですか?」

「私は小池 凛[こいけ りん]です!由岐とは親友なんです。
あ、私も真白先輩って呼びたいです」

「お、俺は合河 裕都[あいかわ ゆうと]で小五です」

「俺は万能倉 兜馬[まなくら とうま]小六で、こっちは……」

「鎌瀬 浩佑[かませ こうすけ]です」



皆が自己紹介をしてくれた。

小五の女子が二人に男子が一人で、
小六の男子二人。

見てる限りそれぞれクラスメートらしい。