ちぐはぐ遠距離恋愛




いきなりの展開に目を見開くばかり。



だって、いくらなんでもおかしいでしょ?!

好きでもないのに付き合って何になるっていうの?

そんなの曖昧すぎる。


あたしの気持ちも、嘘のように綺麗サッパリ消えてるんだから。

こいつに名前呼ばれたって、頭に手置かれたって…何されたってちっとも変わらない。




それに、



こいつは遥菜と………。


そうだよ。



村野は遥菜と付き合ってるんじゃ、…ないの――?



「ダメ、だよ……」

「なんでだよ」

「だって、そもそもまだ意味わかんないし…」


キッと睨むと村野がため息をついた。

男子に目で合図する。


「お前、言ってやって」

「は?!今ここで、ですか?」

「じゃないとこいつ理解しねーよ」

「心の準備が…っ「何女子みたいなこと言ってんだよ。最初からそのつもりだったんだろ?言っちまえよ」



半ば無理矢理に村野は男子をあたしの前に差し出した。

顔が赤い―――んだけど、こいつは大丈夫なのか?


「あの、俺…「あ、ちょっと待って。その前に名前、知りたいな」


あたしの言葉に男子は後悔の顔色に変わった。

何だか申し訳ない気分になるんだけど……。


男子は焦りながらもなんとか自己紹介らしきものを終わらせた。