ちぐはぐ遠距離恋愛




「何その顔…」

「じゃあ何でそんなラブラブなんですか?!」

「ラ……?!?!」


熱が上がるようになって顔が赤くなる。


「ラブラブなんかじゃない!」

「だって真白先輩は村野先輩が帰るの止めたし、さっきから掴んでるし」


そう言いながらあたしの右手に視線を寄せる。

村野はハッとしたように腕を振り回した。


「これはこいつが勝手に!」

「やだ、ちょっと離れないでよ!」

「お前がそーゆーこと言うから勘違いされてんだろ?」

「だって無理なんだもん!」

「別に俺じゃなくてもいーだろ?!」

「あんたしかダメなの!!」



「ほらやっぱりラブラブじゃないすか」



「「どこがラブラブなんだよっっ!!!」」



クワッと顔を横に向けると男子は笑いはじめた。


「えっ何??」

「いや、そっくりだなぁーって」


(そっくり…?!)


「「こんな奴と一緒にすんな!!」」


「ほら」と指を指しながらまだ笑っている。

(なんかむかつく)


「もういい。帰ろ、村野。用件は終わりでしょ」



プイッと顔を背け、あたしは村野の腕を引っ張った。


(道場に行くんだから早く帰りたい)



村野が歩きだすのを待ってあたしはバッグを持ち直す。