ちぐはぐ遠距離恋愛




言い合いをしながら帰る。


村野はあたしに肘をつけながら。

それをあたしは首を振って落とす。

「ちょっとぐれーいいだろ?」

「嫌だ!!あんたみたいな馬鹿には一緒わかんないよ!」


とか言いながら。


途中、
昔なじみのご近所さんにも会ってしまった。


「あら!真白ちゃんに諒太くんじゃなーい!」

「「あ!柴田[しばた]のおばさん」」

「相変わらず仲が良いわねー」

「「良くない!!」」

「嘘つきなさんなって。今綺麗に揃ってるし」

「「う…っ」」

「それに一緒に帰ってるなんて」


怪しい目であたしたちを見つめる。


「これとはたまたま会っただけで…」

「おい、“これ”とは何だよ“これ”とは」

「何よ。あんたなんか“これ”で十分だ!」

「てめ…っ、チビのくせに調子のんじゃねえよ」

「うるさいなぁ!しょうがないでしょ?
あんたが肘付きに使ったりするから伸びないんだよ!」

「チビにはチビにしかできないことがあるんだよ!俺はそれを有効に使ってやってんだよ」

「あんた何様?!そんじゃあ金払えよ金!!」

「おめぇただで人の役にたててんだろ?」

「その考え方が馬鹿なんだよ!」

「馬鹿馬鹿いうな。お前のが移る」

「死ねこの野郎!金返せ!」

「俺はお前に金を貸した覚えはないね」