体がビクリと反応する。
奈緒美たちでも、彩夏と優香子でもない。
もちろん、ママや凌でも――――大好きなパパでもない。
あたしがずっと探しつづけて、
求めて、
一生懸命手を伸ばしてきたもの。
何年も前と比べたら低くて、でも何か奥底の方に温かい感じがあって…。
(あぁ、これだ……)
一瞬で分かった。
目をつぶっていても当てられる自信だってあるよ。
「諒太…!!」
「お……っと」
もうほぼ無意識の行動だった。
自分で諒太の手を中から突き破るようにして、
何も大きくなって、変わってしまった諒太に抱き着く。
首に手を回して、膝で立って……。
いきなりだから諒太は体制を崩して土に座る。
でもそんなの構ってはいられなくて………。
諒太にのめり込むようにしながらギュッと強く力を入れる。
「おい…「いや……っ」
諒太の言葉を聞き終わる前に拒否する。
「離れたくない、の…」
あたしは、何年も何年もあなたの隣にいた。
今さら、無理だよ。
分かってよ、そのくらい……。
全然理不尽じゃないでしょ?
もう遅い。
月日は経ちすぎた。
あたしは離れたくない。
――――離れられない。
失うものが多すぎて、怖い。
だから、
だから諒太…………。
あたしを忘れないで――――――――――

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