「この子かな?」
「この子だろ」
「あっ、ちょっとちょっと君」
後ろから声が聞こえた。
あたしに言われたのかは分からないから無視をして歩く。
いや、あたしに向かって言っていたことだとしても無視はしてるか。
とにかくそのまま歩き続けた。
肩を叩かれる。
振り向くとチャラい格好をした男が三人いた。
(無視無視)
それを気づかなかったようにあたしは振り払う。
「ねぇ、大野真白ちゃんだよね」
(何であたしの名前知ってんだよ)
「おいおい。無視かよ」
(どっか行ってよ気持ち悪い)
「顔かわいいのになー。残念」
(おまえに残念がられても何ともねーよ)
「まったく、優しくできないよな。これじゃ、あ!」
グッと肩を掴まれ、男に引き寄せられる。
金色の短髪頭。
仮にAとしておくか。
「離してください。あたしは別にあんたたちには用がないんで」
「威勢のいいことだね」
Aの右側にいる(仮に)Bが言った。
黒い髪に赤いメッシュが入ってる。
「あたし機嫌が悪いんで。早くしてくれません?」
「俺らは用あるんだよね、真白ちゃん」
「はぁ……。急いでるんで」
Aから目を逸らす。

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