「真白!!」
奈緒美たちが寄って来る。
「すごいねー!」
「やっぱりカッコイイよ!」
「マンガみたいだったよ?!」
確かに奇跡だな。
「はは…。まぁ助けられて良かったわ」
あたしが笑うと奈緒美が抱き着く。
「超カッコイイ!」
奈緒美の締め付けを感じていると、
男子が寄ってきた。
「あの!すいませんでした」
この子もまぁ礼儀正しくお辞儀をする。
(一年生かな?)
「あー、平気平気。謝んならこっちに謝りな」
あたしは親指で後ろを示す。
男子はそれを見て一年生の女子に頭を下げた。
「ごめん!加藤[かとう]」
「高崎[たかざき]のボールだったんだ。危ないなぁもう…」
(加藤って言うんだ)
美少女の名前を知ったあたし。
「そうだよ!あの先輩が助けてくれなきゃかおりが怪我するとこだったんだからね!」
加藤さんの友達が高崎くんに言い寄る。
(てかあの先輩って…)
言い方どうなの?
「そうだよ!かおりはいいからあの先輩にもっと謝ってきて!」
(加藤さんも自分のこと名前で呼ぶんだな。舞みたい…)
そんなことを考えていると、また高崎くんがこっちを向いた。
「ほんっとうにすいませんでした!」
「いや、だから大丈夫だって。でもこれからは気をつけなよ?」
「はい!」

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