ちぐはぐ遠距離恋愛




次の日。




昼休み、校庭で奈緒美たちとバスケをしていた。

背の低いあたしはあまり好きじゃない。

周りはみーんな背高いし。

舞も依弥も奈緒美も。

(なんか三対一じゃない?)

って思ったあたしは、手加減をしないことにした。

とにかく、ダンクとかは絶対出来ないから…
命中率でいく!


相手からボールを奪って三ポイントゾーンに走る。

近くまで行くとボールの高さはそんなに必要ないからガードの手が届いちゃう。

だから、こういうときは


(遠くから投げれば……っ)


高く大きく弧を描いて、




がこんっと音をたててボールはリングの中に入って行った。




「よっしゃ!」

「「「よっしゃじゃない!!」」」


ガッツポーズをするあたしに怒って群がる三人。


「手加減してって言ったでしょ?!」

と奈緒美。

「はぁ?そんなのハンデありすぎでしょ!」

とあたし。

「ハンデならこっちにもあるよ!」

その依弥に引っ張られてでてきたのは、


「ほら!舞がいるでしょ?!」


舞。

たしかーに運動オンチ。


「でも背が高いじゃん!」

「あれ?舞のフォローはスルーですか?!」


舞はスルーして、あたしはまた三対一の戦いに牙を剥いてしまった。