それと共に一瞬、フリーズするあたしの頭と周りの空気。
誰もが息を飲んだ。
真っ白になるあたしの頭の中に、やっと危険信号が働く。
「………っ!!!!!」
(じ、冗談じゃない……!!!)
ビクリと反応する体をわなわなと震えながらも動かしはじめた。
しっかりとしがみつき離れようとしない先輩の肩を持つ。
(師匠……こんなことに使ってごめんなさい!)
総合格闘技の師匠に謝った直後、
あたしは腕と足に力を入れた。
そんでもって
先輩の体は、
「は、はなれろぉおぉおぉ!!!!」
あたしの叫び声とともに宙を舞ったのだった。

![100日愛 [短]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.787/img/book/genre1.png)