ちぐはぐ遠距離恋愛






それと共に一瞬、フリーズするあたしの頭と周りの空気。


誰もが息を飲んだ。




真っ白になるあたしの頭の中に、やっと危険信号が働く。




「………っ!!!!!」

(じ、冗談じゃない……!!!)




ビクリと反応する体をわなわなと震えながらも動かしはじめた。


しっかりとしがみつき離れようとしない先輩の肩を持つ。


(師匠……こんなことに使ってごめんなさい!)



総合格闘技の師匠に謝った直後、

あたしは腕と足に力を入れた。






そんでもって

先輩の体は、








「は、はなれろぉおぉおぉ!!!!」









あたしの叫び声とともに宙を舞ったのだった。