ちぐはぐ遠距離恋愛




汗で少し湿ったTシャツがあたしにくっつく。


「な…っ離れ「良かった」



ギュッと力が加えられる。



「真白ちゃん…」

「先輩、離れて下さい!」



(抱き着かれてる…!!)



そう考えるだけで心臓はもの凄い早さで動き出す。


(中二がこんなことしていいの?!)



あたしは無理矢理引きはがした。



「嫌いになりますよ?!」



そう言うと、先輩はサッとあたしから離れる。


「ご、ごめん!」


慌てて謝る先輩。

でも、何だか明るくなったみたいで。


「ほら、部活戻って下さい」

「あぁ」

「みんな待ってますよ」

「わかってるよ」


少し寂しそうに見える背中が心を締め付けた。



(何でかな……)



「じゃあね」



そういう先輩の顔を見ると、ダメになる。


あたしのことを本当に必要としてくれるんだ。



(ほっとけないよ…)



そう気づくと同時にあたしは口を開いた。