ちぐはぐ遠距離恋愛




真白はかわいいから、

頑張れ―――――??





ふざけないでよ。



どこにそんな保障があるの?

曖昧なことばっかり。



そんなんであたし、


頑張れない。





それにもう、


(十分頑張ってる……)




昼休みと同時に、屋上に駆け上がる。


どうしても、遥菜が離れない。


不満に不安が重なって、

妄想だけが膨らんでいく。




「…………っ」



息苦しい。

嫌な夢を思い出す。

あの時、熱中症になったときの……悪夢。



『幼なじみは、恋愛対象外だから』



ガシャンッ!!!!




フェンスを思いっきり蹴ってしまった。

壊れてはいないけど凹んだ部分をあたしはじっと睨んだ。


蹴っても、声に出しても……やり切れない苦さが残る。



「嫌だ……」


バタン……っ



あたしの声と同時にドアが開いた。


「な……んで」

「あ…」


(何で、諒太がいるの……)