ちぐはぐ遠距離恋愛




「うわっ、お前裏切りやがって!」

「諒太くんだってさっき同じことしただろ?!」

「それはアイテム奪っただけだろ?お前俺殺してどーすんだよ!」


ギャーギャーギャーギャーと、うるさい声が響く。


「ごめんね」

「いや、全然…」

「違うよ、誤解させちゃったから。あいつに」

「え?」


将ちゃんがすまなそうな顔をした。

あたしは『あぁ』と頷く。


「ちゃんと誤解は解いといたよ」

「解いたって、」

「諒太は、真白ちゃんが俺のこと好きだと思ってた」

「やっぱり…」


まぁあんなことしてたらそりゃ思うよな。

あたしはさっきのことを思い出す。

――まだ離れないのは諒太の、甘い声。


「一途だよな」


将ちゃんが目を細めてあたしを見た。

その顔は、将ちゃんが嬉しそうにするときの顔で…。


やっぱり、諒太に似ているんだ。



「十年近いだろ?あいつ好きになって」

「……うん」

「真白ちゃんが義妹になるなら大歓迎だよ」

「な゙…っ」

「ミクちゃん、だっけ?あの子は俺嫌だ」


あたしの体が強張った。

聞きたくないって、全身が信号を出す。


それはあたしの知らない間の出来事。

あたしの知らないミクちゃんで…。



そんなミクちゃんの隣にいたのはあたしの知らない諒太だった……。



八重島 海来 [やえじま みく]ちゃん。

諒太達の転校先の学校にいた女子らしい。

可愛くて評判だったとか?


二人が付き合ったのは凄い噂になって…。


あたしの小学校にも届いた。