「ありがと…」
「あ!諒太くんと将ちゃん!」
凌がまるで子供のような顔をして部屋から出てきた。
「お、凌!」
「俺さ、新しいゲーム買ったんだよね!三人でやろうよ!」
「は?」
驚きの声を上げたのはあたしだけで…。
「よっしゃ、お前より先にクリアしてやる」
と言いながら諒太は靴を脱いだ
「ちょ…っ」
「あ、姉ちゃん、飲み物とか菓子持ってきてよ」
「はぁ?誰がそんなん…」
あたしが反論する途中で、諒太がクルリと向きを変えた。
向かうは―――
「へ?」
あたし……?!
「…真白」
「……っ!」
背筋が伸びる。
いま『真白』って…?
思考が追いつかないまま諒太は背中を曲げてあたしの耳の近くに口をあてた。
かかる息が、くすぐったくて…熱い。
「俺、コーラがいい」
「な…っ」
(どっから出んのよそんな声!!)
諒太が耳元で出したのは、
恥ずかしながら全身が痺れるような甘い声。
「持ってきてくれるよな、真白?」
小さく口角を上げた意地悪な笑みを浮かべた。
あたしはというと、立っているのが精一杯だった。
「よろしく」
そう残して凌の部屋に消えていく背中。

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