「俺もまさか麗に会えるとは思わなかったよ。懐かしくて。つい麗と歩いたこの道で麗のこと思い出していたら……麗~あの時は本当にごめんな…」


「あやまらないで…透。私透を好きになって後悔なんてしていなかった…ただあの時はあまりにも突然すぎて、忘れようって思っていても、忘れるなんてできなくて…」


「ごめん。麗…本当に…」


透は麗の肩に出しかけた手を戻した。


本当は泣いている麗の肩を、優しく抱き寄せてあげたかった。


でも、昔と今は違う。


あまりにも時は流れすぎていて、あの頃の自分達とは違っている。


麗を二度と傷つけたりできないのだ。