(長編)初めての恋~永遠に~

「秋風さんて、彼氏とかいるの?」


クラスで一番最初に仲良くなった、萌奈が聞いてきた。


「いないけど…どうして?」


「私と同じ中学だった貴明が、秋風さんのことが気になってるらしいの…」


歩美が目を見開いて、麗を見ていた。


「私、今誰とも付き合う気持ちなくて…」


「あのね、麗の家今お母さんが調子悪くて、大変だったから疲れていてね~ねえ~麗~!」


「あっ…うん」


「そっか~じゃあ貴明にそうやって伝えておくね」


麗は面倒だった。


今は透のことを忘れることがまだできなくて、新しい彼氏なんて考える事なんてできなかった。