(長編)初めての恋~永遠に~

透は体を起こすと、麗の体も起こして衣服の乱れを直してあげた。


「麗、俺…麗が大切だから、麗には幸せになってほしいんだ。本当は遠くにいても、このまま続いていくのがいい…でもね、きっとそれって難しいと思うんだ…」


「難しくない!麗は透しか愛せない~!透しか…」


「ごめんな麗。俺も麗が好きだよ。でも傍にいてやることできないんだよ…麗が誰かと幸せになること祈ってるから…」


「どうしてそんなふうに言うの!透のバカ!私の気持ちなんて考えてくれないんだ。もういい…」


麗は透の家を飛び出した。


涙が溢れてとまらない…


いつもなら追いかけてきてくれるはずの透の姿はなかった…