「―…っ!」


殴られた部分を押さえながら、ハイドはうめき声を上げる。


「余計なこと言うのが悪いんじゃない」


エレンは、そう言ってハイドを睨んだ。


その様子を見て苦笑いしながら、アリッシュは皆に言う。


「ほら、港に着くから準備しろ!」


「「『うぇーい』」」


港に船を止め、皆がバラバラに散っていく。


アリッシュは、アーヴに声をかけた。


「俺と行くか?アーヴ」

「…うん」


アーヴは、普段妹の様に可愛がっているミーナがルナの所にいるのを確認してから、頷いた。