「俺は永奈が嫌いだ」


「本気で言ってんの」


「…………あぁ」


あゆみは静かに手を離した



そして



「歯、食いしばりなさい!!」



あゆみの怒りの感情が詰まった拳が俺の左頬をとらえた



「あゆみ!零大丈夫か?」


「淳也!離して」



床に倒れた俺を心配する淳也



ほんといい奴過ぎる



俺なんか嫌えばいいのに



「淳也離して!」


「離せばまた零を殴るだろ!!」


淳也が怒ることは滅多にない為怒鳴り声にビビるあゆみ


「零、お前は不器用過ぎる」


それだけ言って淳也はあゆみを連れてその場を離れた