「彗、これ見てよ。
だいぶ怒られたらしいね、あいつら。」
楽しげに笑う塔貴がケータイを差し出し
私はその画面をのぞきこんだ。
画面にうつっていたのは
しょんぼりとうなだれる3人。
「あはは、ほんとだ!
今井先生に呼び出されたんでしょ?
あの先生、怖いもんね〜。」
「うん。これで少しは懲りたかな。
そろそろ単位の問題も出てくるからね。」
厳しいことを言っているようで
実は3人のことを相当 心配している塔貴。
そんな塔貴を見ていたら
『父親みたいだな』なんて思えて
自然と笑みがこぼれた。
―――――― そのとき…‥

