「今日は寝るって言ってるじゃん! しつこいよ、流成くん。…おやすみ!」 手を振り切って寝室に入る。 私はそのままドアにもたれかかった。 「うっ……うぅ〜……ひっく………」 声を押し殺して泣くのは 流成くんと付き合ってから今までで いったい、何回目だろうか。 私は涙を拭って、荷物をまとめ始めた。 きっと今日、流成くんはソファーで寝るから バレることはないだろう。 あとは明日、流成くんよりも早く起きて 家をでるだけ。