ローズ様は立ち上がりフードを被ると手を差し伸べてくれた。



「立てる?」

『はい』



俺は手を洋服で拭き、ローズ様の手を握り立ち上がった。



『ローズ、俺たちゃ今日のところは引き上げる。近いうちに城へ邪魔する』

「分かりました。お城へいらっしゃるのは初めてですね。楽しみにしてますね♪」

『おぅ、またな』



ジオラさんとザックさんは素早く姿を眩ませてしまった。



「ソル、お家へ送るわ」

『いえ、一人で大丈夫です』

『また何あっては大変だ。送っていくから後ろに乗りなさい』



いくら大丈夫だと言っても一人では帰してくれそうにない為、俺は渋々エルグラムさんの後ろに股がった。


ローズ様も馬に乗り、並んで家に向かった。