「は、はいッッ!!」



ドアをノックすると、中から緊張したエレナの声が返ってきた。



「エレナ」

「ルナッッ!!」

「うわぁぁぁ!とっても綺麗だよ!!」

「あ、ありがと…///」



いつもハキハキ喋るエレナが今日は緊張のせいか、大人しく控えめに喋っている。


こういうエレナも可愛いと思うけど、このままじゃバージンロードをまともに歩けそうにない。



「エレナ、ゆっくり深呼吸してみたら?そんなに緊張してたらせっかくの幸せな結婚式を楽しめないよ?」

「そ、そう、だよね…」



何度も何度も深く深呼吸をするエレナの強張っていた表情は段々柔らかくなってきた。


フィズさんの顔を見たらきっともっと柔らかい表情になるんだろうな。


真っ白なウェディングドレスを着たエレナは本当に綺麗。



「そろそろ時間だよ。大丈夫?」

「うん。ルナのお陰だよ。来てくれてありがと」

「どういたしまして!それじゃあ私は先に行ってるね!!」

「ありがと!!へましない様に頑張る!!」



エレナに笑って手を振り私は参列する為教会へ向かった。